大きな声で話をすること、聞き返すこと

「家族が耳元で大きな声で言ってくれるので補聴器はいらないよ」
と言う高齢者は結構おられます。

しかし、必要なことだけとなると
「風呂」「メシ」「寝る」だけになってしまいます。
話や冗談などちょっとした言葉のやりとりはなくなってしまいます
そうなると、話しかけてくれるのは家族だけ、
しかも本当に必要なことだけとなってしまいます。
冗談も聞こえないとなると、
人と話ししても楽しくない。
したがって、むっつりと黙った人にという場合も少なくないようです。

そう考えると、
表情が豊かということは
ごく些細なことにも気が付く感受性の豊かな人だといえるかもしれません。

隠さぬはいっときの恥、隠すは一生の損?

現在、補聴器を使っているということを
知られたくないという人はまだまだ多いです。
しかし補聴器を使わず、そして
難聴であることを口外しないとなるとどうなるでしょうか?
よもや難聴で聞こえていないとは、
周りのひとはわからないだけに
かえって厄介なことが出てきます。

「ちょっと、ちょっと聞いて。アノ人は喋っても私のことを無視するよ」
「感じが悪いわ」
「もう話さないでおこう」
「私もそうだった」
「いやあ、アンタもそうなの。イヤだわああの人」となってしまいます。
まさか難聴で聞こえていないだけとはわかりません。
隠しているだけに、気がついてくれる人はそうそうありません。
そして、適当に挨拶をしていると、
物事を真面目に取り組んでないという
風にもみられがちです。
難聴の人に対して、声で大きな声で話したり
ゆっくりと言ったり言い直すことは結構大変です。
限られた時間の中だといいでしょう。
しかし、難聴で聞こえにくいことを知っていると、
周囲も理解してゆっくり話したり大きな声で話してくることでしょう。
難聴者が周囲に気を使っていることがわかれば
理解を得られることも多いでしょう。
そういった意味から難聴ということは
隠すより、キャラクターの一つとして
周囲に受け入れてもらう方が、
気が楽になります。

補聴器を使うのは早いほうが良い理由

補聴器をつける時期は
人との会話がづらくなってからという方がほとんどだと思います。
しかしご本人が気づいた時には聞こえが進んでいることも多いです
御本人よりも家族や介護の方が聞こえていないということに気づく方が早いのです。
補聴器をつけるとかえって聞こえが悪くなるということはありません。
それぞれの方にあった補聴器をご提案するからです。
時折耳に入ってくることですが、
難聴や補聴器に対する知識が全くないにも関わらず、
聞こえ具合に合っていない補聴器を売るお店の人もいるそうです。
そういったことから、
認定補聴器技能者から購入されることをお勧めします
早いうちに補聴器をつけた方が、
かえってスムーズになります。
年を重ねるごとに、
人は生活習慣を変えることが億劫になってきます。
そのうちに、と思っていても、
5年後10年後に使おうと思った時、
その時に生活スタイルを変えようと、
柔軟なものの考え方をなさるかというと、
なかなかそういうわけにいかないことが多いです。
90代になってから初めて補聴器を使おうと
いう方はほとんどおられません。
70代80代が中心で、
その年代の方はまだまだ物の考え方が柔軟です。
実際にかなり難聴が進んでから
聴力が同じぐらいであっても
補聴器を初めてつける人に比べて、
難聴だと気づいた時からつけている方の方が、
よく聞き取れる傾向があります。
音は脳が聞いている面があり、
常に補聴器で音を入れて刺激をしているからだと考えられています
そういったことから、
早めに補聴器を使い始めることは
脳にもコミュニケーションの観点からもお勧めなのです。