人の顔がそれぞれ違うように
耳の形も人それぞれに違います。
今までは、販売店で採った耳型をもとにして
それをメーカーの人間が
いわゆる「匠の技」で
オーダーメイドの耳せんや
耳あな型補聴器を世に送り出してきました。

しかし、今はフィギアであったり、試作品であったりと
その用途は限られたものであった3Dプリンターが
義手、義足、そして補聴器といった
分野でも取り組まれるようになっています。

補聴器に関していうと、
この一人ひとりの耳の型に応じた補聴器や耳せんをつくるのには
大きくわけて2つの部分でネックがありました。
一つは耳型を採る人のウデで
もう一つはその耳型をもとに補聴器や耳せんをつくる人のウデです。

あつらえの耳せん(イヤモールド)であったり、
耳あな型補聴器の出来栄えは
装着感やハウリングや補聴器の着脱を防ぐためだけでなく、
長い間にわたって快適につかっていただくにあって
大きな要素を占めます。

3Dでは後者においてその技術者による差、
つまり機械化によって不良品が発生する率を抑えることが出来ます。
前者においては耳型を粘土で採るのではなく、
レーザー照射で出来るように
もう十年以上前から話がありますが、
それが実現すると
補聴器販売店にとっては
店員の耳型採取技術に差がなくなるわけですから、
補聴器がもっと手軽に
消費者に届けられるようになることが予想されます。

3Dプリンターでは
銃だけでなく、食べ物や臓器までをもつくりだすことが出来るそうで、
そうなるといつかは、
「耳そのもの」を創り出すことが出来るようになるのでしょう。

不老不死を得るには
「一体人間って何なのか」といった
倫理的な問題も絡んできそうですが、
補聴器にとって3Dプリンターは必要不可欠なものとなりつつあります。