補聴器の普及率が低いのにはワケがあります。
それは日本では補聴器がなければ、
日常生活に大変不便を強いられるような方だけが
国からの支給対象となっているからです。

実際にはどの程度の方からが対象になっているかというと、
「騒々しい街頭での音がどうにか聞こえる方」からとなっています。

つまり、身体障害者福祉法という法律によると、
前述の音よりも小さな音だと定義されている
蝶の羽ばたきであったり、置時計の秒針、静かな会話
静かな昼間の住宅地、普通の会話、
静かな乗用車での音が聞こえないレベルの方にあっては
全額ご自身で補聴器を購入する必要があるということになります。

イギリス ノルウエーは医療保険で支給されるために
補聴器の普及が広がっていますが、
日本では補聴器に対して
敷居が高くなっている原因はカッコばかりではなく、
ココが根っこなのかもしれません。

しかし、「ケンカ太郎」とも「武見天皇」とも、
はたまた「情けと涙の太郎」とも呼ばれ、
25年間にもわたって医師会会長として
絶大な権力を持っていた武見太郎氏のご子息である
参議院議員武見敬三氏も
最近は補聴器に深い関心を示されています。
そういった医療や福祉に高い見識をお持ちの族議員の方々の働きかけで、
障害者福祉法の枠組みから脱却して、
医療保険のなかで補聴器を使えるようにしたほうがいいのではないか、
といった議論もされるようになってきています。

超高齢化社会を迎えたなかにおいて、
医療・福祉のどの分野に予算を割り当てるか
政府はその匙加減が難しい立場ですが、
躁うつ病や認知症と難聴が関係が明らかにされつつあるので、
補聴器分野が重視されるようになってくることが予想されます。