補聴器は70代から使い始める方が多いですが、
たいてい数年のイヤイヤ期を経てからになります。
いざ補聴器を使ってみると、
「つけているのを知られたらカッコ悪いなあ」
「年寄りクサく思われるかしら」
「誰も相手にしてくれなくなるかも」なんて
心配なさる方がおられますが、たいてい杞憂に終わります。

というのも、人によってその程度は違いますが、
難聴を自覚してから数年経つと
聞こえにくい音がますます聞こえにくくなり、
カッコを気にしていられなくなるからです。

そうして、重い腰をあげてようやく補聴器を使ってみると、
今まで聞こえくかったり、聞き漏らしていた会話が
多少なりとも聞こえるようになります。
すると、ご本人も聞こえていないよりも
聞こえているほうが快適で生活しやすいということになります。
(本当は早くつけたほうが、脳の可塑性という面から良いのですが・・・)

そして、何より大きいのは周囲の理解です。
補聴器をつけていると、
アノ人は耳が遠いから大きな声で話しかけようとか、
わかるように話しかけようと心がけます。
極端にいうと、聞こえていなかっても
「補聴器をつけているのだから、聞こえなくても仕方がないよね」
となります。

ところが、耳鼻科へも行かず、補聴器を使うこともせず、
何ら行動を起こしていない方の場合、
傍から見ると聞こえていないのか、
聞こえているけれど返事がないのかわかりません。
ひょっとすると、少し性格が偏っていて
そんな行動をとっているのか、ととられることにもなりかねず、
コミュニケーション不足が大きな誤解を生む原因となってしまいます。