学校や会社の健康診断で
「ピーとかプー」とか聞こえてきたら
ボタンを押すのは
どのくらい小さな音が聞こえるか、
言い換えれば、
どのくらい大きな音にしないと聞こえないのかを確認する
聴力測定です。

しかし、実は小さな音が聞こえるから
言葉がよく聞き取れているかということになると、
また別の話です。

たとえば、同じ聴力の2人がいたとしても、
Aさんは会話するのも難しいけれども、
Bさんは聞き間違いが時々あるものの、
Aさんと比べると
結構コミュニケーションが
図れるといったケースもあります。

どのくらい言葉をはっきりと聞き取れるか、
これを語音明瞭度といいます。
語音明瞭度測定では、
普段の音がどのくらい聞き取れているのか、
また補聴器を使うと、
今はどの程度効果が見込めるのか
確認することが出来ます。

お店でも、初めての補聴器を耳にして
「思ったよりも言葉が聞きとりにくいから
補聴器の効果がないんじゃないか」
と早合点なさる方もおられます。
しかし、明瞭度が少しでも改善されると
言葉のつながりから
会話の内容を把握しやすくなります。
また、補聴器を毎日5時間ほど使うと、
数か月で聞き取り能力がアップするという
耳鼻咽喉科の先生による報告もあります。
私は個人的には、
難聴は認知症と関係があるので、
ご家族や介護の負担を減らすためにも
補聴器をいかにうまく使うかの時代に来ているように思います。

補聴器には即効性を求めるのではなく、
じっくりと長いお付き合いをする
「耳の漢方薬」といったふうに考えていただくのが、
良いのかもしれません。