補聴器はハウリングがあると、
既製の耳栓なら、
オーダーメイドの耳栓(イヤモールド)をおつくりいただくか、
耳穴型補聴器ですと、もう一度型採りをして
補聴器の外側の部分を変える必要があります。

そうなると、お金もかかるし、場合によっては、
補聴器をお店がお預かりするなど、
たとえ代替品があるにせよ、
お客様にご不便をおかけすることになってしまいます。

またハウリングを抑える他の手段として、
ご自身で補聴器のボリュームを下げるか、
またはお店で調整する方法がありますが、
どの周波数の音を変えればいいのかは、
そのスタッフの腕によるもので、
必要な音までもを下げる結果になることもあったようです。
これはヒトよりも10年ほど前当時の
補聴器の限界だったともいえるかもしれません。

ココまでに書いた方法は、
今もなお有効な手段の一つですが、
アナログ的な面が色濃く残されています。

しかし、「逆位相」と呼ばれる、
ハウリングとなる不必要な音を瞬間的に検知し、
反対の音で打ち消すといった考え方を
もとに開発された技術が登場しました。
音量不足に感じられることもあるなど、
まだまだ改善の余地はありそうですが、
この技術で、ハウリング対策が一歩進んだと言えます。

補聴器から大きな音を必要とされる
高度難聴者や重度難聴者の方にとっては、
その方専用の耳栓(イヤモールド)だけでは
ハウリングが抑えられないこともあります。
しかし、このハウリングを抑える、
「ハウリングキャンセラー」と呼ばれる機能によって、
補助的な側面もあるとはいえ、
ハウリングに対処する方法が増えたのです。

このハウリングの問題は
補聴器の後ろを歩く影のようなものであって、
補聴器の技術向上によって、
この影の存在をどれほど忘れていられるかが
補聴器ユーザーの満足にもつながるといえます。
(軽度難聴者、中等度難聴者といった
補聴器が初めての方には
もともとそれほど大きな音は必要ありませんので、
もともとハウリングが頻繁に起こることはありません)