出張訪問先の玄関のドアを開けると、
部屋から大きな声が聞こえてくることがあります。
ご家族やヘルパーさんが、
かなり大きな声で話しておられるのです。
大体、大きな声で話すと迫力が出ます。
政治家や中小企業のオーナーには向いても
介護のような人の精神と肉体に
大きな影響を与える立場の人では
やむを得ないこととはいえ
声のトーンを幾分抑えたほうが
ホントはいいに決まっています。

実は難聴者は大きな音を耳にすると
音が響いて頭が痛くなることもあります。
しかし、周囲の人間が大きな声で話しかけるのも、
もとはといえば、自分が聞こえにくいためだ、ということで
口に出すことを躊躇っておられるように
見受けられる高齢者もおられます。

さて、一番わかりやすく聞こえる方法は
ゆっくり単語で区切って話しかけることです。
普段お話しされるよりも、
ワンテンポもツーテンポも遅い方がいいです。
このことは補聴器を使うようになっても変わりません。
大山のぶ代さんの
「ぼくドラえもん」というあのくらいのスピードを心がけると
聞こえに不自由な方もゆったりと落ち着いた気分で
聞く状態になれるのではないでしょうか。

のび太に必要だったのは
四次元ポケットから取り出される
22世紀の道具ではなく自立心であったように
難聴者に対しては
補聴器や人工内耳といった技術というよりも、
周囲(社会)の理解なのかもしれません。